療育指導室について

療育指導室は、児童指導員・保育士で構成される部署で、主に西1・2病棟の療養介護サービス契約者の方に関連する業務を行っている部署です。

日中活動の支援をはじめ、市町村や相談支援事業所等の福祉機関との連絡調整から個別支援計画の作成まで幅広い福祉業務を行っています。

療養介護サービスについて

療養介護サービスとは、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスです。

医療的なケアが必要な障害のある方で、常に介護を必要とする方に対し、主に日中、病院において行われる機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護及び日常生活上のお世話を行う、医療機関(病院)の入院生活を支える為のサービスで、療養介護サービスにおいて医療に関わるものを療養介護医療として提供をします。

当院では下記の方が対象となります。

  • (1)筋ジストロフィー患者で、障害支援区分が5または6の方
  • (2)筋萎縮性側索硬化症(ALS)疾患等、気管切開を伴う人工呼吸器管理を行っている者であって、障害支援区分6の方

他にも条件があり、また、福祉手続きと並行して病院間の診療情報のやり取り等もございますので、まずはお問い合わせください。

西病棟(療養介護病棟)

日中活動支援について

日中活動支援では、利用者の希望に応じ様々な活動を行っています。

利用者の方が安心して楽しく充実した療養生活を送れるよう、日々試行錯誤しながら、よりよい活動の提供を目指しています。

自治会活動

療養介護病床のある西1病棟、西2病棟には、それぞれの利用者で組織される自治会があります。

主な自治会活動として、月1回開催される自治会定例会や病棟師長との話し合いがあります。

行事予定の確認や自治会主催行事の内容決め、普段生活する中で困っていること等の話し合いを中心に行っています。また利用者から病棟への希望や要望を伝える機会にもなっています。

クラブ活動

利用者のQOLの向上を目指し、趣味活動、制作活動に取り組む等、個々の希望に応じて様々な活動をしています。

囲碁クラブ

週1回、有段者のボランティアの方々と一緒に活動を行っています。全員初心者からのスタートでしたが、現在では師であるボランティアの方と互角に対局する方もおり、熱の入った戦いを繰り広げています。

囲碁クラブの活動の様子

ボードとマグネットによる
囲碁盤での対局

美術クラブ

油絵、アクリル画などの絵画制作を中心に楽しまれています。

描くペースはそれぞれで、数カ月から数年かけて完成されます。完成した作品は那覇市障がい者美術展へ出展しています。院内での展示会で利用者やご家族、職員の方に見ていただいています。

美術・家庭科クラブ作品展

棒先を固定しての絵画制作

「街-2019」油絵

「夏の終わり」アクリル画

「ひまわり畑」アクリル画

「花のように美しい」アクリル画

「富士山」アクリル画

美術クラブ(手芸、生け花)

手芸

手芸は刺繍やビーズ、千羽鶴など「プレゼントしたい」「日常で必要なものを作りたい」と目標を持って作品を制作しています。

クロスステッチ

補装具等を利用しながら、生地のマスの大きさなど利用者の身体機能レベルに応じて工夫しながら制作しています。

レジン

レジン液が固まる際に空気が入らない様に工夫しながら作業しています。

千羽鶴

一羽一羽メッセージを書き、贈る人への思いを込めて制作しています。

押し花

中庭で育てている草花を使用し制作しています。

生花

生花は月1回、沖縄県華道連盟より先生(ボランティア)が来られ、懇切丁寧に指導していただいています。

参加者は口頭や視線で、職員や学生ボランティアの方に茎を切る位置や花を生ける場所を伝え、それぞれの個性を生かしながら生けていきます。

作品は院内に展示し、皆さんに楽しんでもらっています。

華道連盟の先生の
ご指導の様子

自分で生ける様子

剪定する箇所を
伝える様子

生け花作品

ガーデニングクラブ

中庭にある5つの花壇を利用して花や野菜を育てています。

ゴーヤーを育てている利用者は、夏には毎年100本近く収穫をされています。季節によってさまざまな花や作物にチャレンジしています。

ゴーヤーの出来を確認している様子

収穫したいちご

パソコンクラブ

パソコン、タブレットを利用者ご自身で購入していただいています。インターネットで、ゲーム、ネットショッピング、動画視聴を楽しむなど生活の一部として利用されています。

また、様々な話題を取り入れた病棟新聞を10年間以上も発行を継続されている方など情報発信のツールとされる方もいらっしゃいます。

余暇活動

カラオケ

老いも若きも大好きなカラオケを楽しんでいます。

世代によって歌う曲もそれぞれ、人工呼吸器を装着した利用者も一生懸命歌います。参加希望者が増え、毎回賑わっている活動の一つです。

カラオケを楽しむ様子

ボウリング

本物のボールとピン、そしてアルミパイプ製の滑り台を使用します。滑り台に置かれたボールを手や細い棒で突き参加者の身体機能に合わせて投球します。

年に1回のボウリング大会での優勝に向けて高スコアを目指し、毎回盛り上がる活動です。

棒を使用し補助されながら
投球する様子

ボウリングのピン

投球の様子

個人対応

本人の希望に沿った内容(院内散歩、マッサージ、会話、読書支援、作品作りなど)の支援やベッド生活が中心の方々のベッドサイドでの療育を行っています。活動の一部を紹介します。

マッサージ

ベッドサイドで保湿クリーム、オイルを使用してマッサージしています。利用者が好きな香りのアロマオイルを焚き香りが部屋に広がるため、ご家族・病棟スタッフにも好評です。

最近女性に人気なのは顔パックで、お部屋がエステサロンのように。利用者の好きな音楽を流しながら行う癒しの時間となっています。

散歩

リクライニング式車椅子に移乗し、「外の空気を感じたい」「お世話になった看護師さんが他病棟へ異動しなかなか会えないので会いに行きたい」「売店で買い物をしたい」とさまざまな思いで散歩を希望されている利用者が多数います。

自室から出る機会が少ない利用者にとっては良い気分転換となっている様子です。

南病棟6階テラスへ散歩し
病院周辺の景色を楽しむ様子

行事活動

病棟での生活が主の方にとってはQOL向上の観点からも大切な活動として考え、楽しい日々を過ごすことができるよう取り組んでいます。

誕生会

西1病棟自治会主催の行事です。毎月の誕生者をみんなでお祝いします。

誕生者の紹介をし、ゲームやクイズを行います。誕生月の方が内容を考えることもあり、趣味嗜好を凝らした個性あふれるクイズや、見て楽しいジェスチャーゲームなどが企画されています。

毎月たくさんの利用者が参加されています。

クリスマス会

西1病棟自治会主催の行事です。毎年ジョイネス沖縄様より素敵な演奏とサンタクロースからケーキのプレゼントをいただくほか、司会が考えたゲームを楽しみます。

栄養室にもご協力いただき、夕食メニューにクリームシチューと3色アイスの提供をしていただいています。

夕食はニンジンが星形のクリームシチュー

サンタさんからクリスマスケーキのプレゼント

いちご会(特別支援学校卒業者交流活動)

森川特別支援学校の卒業生とご家族の交流活動です。活動内容はボッチャなどのスポーツ活動、トランプ、すごろくなどのゲーム中心で参加者に希望を聞き決定しています。

ボッチャ

パラリンピックの競技にもなっている人気のスポーツです。

チーム戦で行います。どれだけ上手に投球補助員に指示を出し、ジャックボールに近づけられるかが勝敗の決め手となります。

最後まで勝敗がわからず、みなさん大好きなスポーツです。

スゴロク

手作りのスゴロクです。

運も大事なゲームですが、マスによってはお題が出されるので運だけではゴールできません。終盤で1位と最下位が入れ替わることも!?

秋まつり

西病棟自治会主催の行事です。病院の職員、ボランティアの方々の協力により毎年行うことが出来ています。

令和元年度は院長先生による琉球舞踊、アトラクションのゲストとしてConstantGlowth、SSカンパニーの生演奏、そしてあゆみ保育園、沖縄ダルク、沖縄病院太鼓クラブがエイサーで盛り上げてくださいました。

 

アトラクション

西病棟自治会主催の行事です。2018年からスタートした行事で第1回は歌手の謝花勇武様、当時琉球ゴールデンキングスに所属されていた金城茂之選手、第2回はドナルド・アピアランスとしてドナルド・マクドナルド慰問に来てくださいました。

会場での参加が難しい利用者にはベッドサイドで写真撮影をしていただくなどして多くの方に喜んでいただきました。

第1回(2018)

謝花勇武様ライブの様子

金城茂之選手慰問の様子

第2回(2019)

ドナルド・アピアランスの様子

ボランティアについて

日中活動には学生や地域の方にボランティアとして参加していただいています。

院外の方との会話やふれあいをとても楽しみにされている利用者もいらっしゃいます。ボランティアに興味のある方はぜひ療育指導室までご連絡ください。

福祉業務について

福祉業務では、サービス管理責任者業務を担う部署として、障害福祉サービス受給のための各種手続きの支援、相談支援事業所との連携、モニタリング等への対応、個別支援計画の作成・モニタリング、契約更新のための面談の実施、ご家族への支援等を行っています。また、院内での虐待防止の活動にも取り組んでいます。

個別支援計画について

利用者一人ひとりに個別の支援計画を作成しております。

個別支援計画は、利用者本人や家族等への聴き取りを実施した上で作成します。計画の内容は、半年に1回以上の見直し(モニタリング)を行い、毎年度面談にてご本人(ご家族・成年後見人)に説明させていただきます。

利用者本人がどのような生活を望んでいるのか、何を大切にしていくか、病棟生活のなかで可能な範囲で私たちができる支援をお伝えしながら共に検討し、計画に反映します。

その他、日中活動・行事のボランティアや実習生(保育士・社会福祉士)の受け入れも行っています。

当院の療養介護サービスについてお知りになりたい点、ご不明な点等ございましたら下記までお問い合わせください。

お問い合わせ先

098-898-2121(代)
担当:療育指導室 主任児童指導員